民間事業者の変化
SAGAアリーナのオープンにより、県内の民間事業者の意識も変わり始めている。これまで、2千人規模の学会でランチョン弁当を提供できる業者は県内で2ヵ所程度だったが、最近では、弁当の製造ラインを増やしたり、同業種で協力して製造したりするなどの供給体制が整ってきている。また、最寄りの佐賀駅構内の土産売り場では、イベントに合わせて営業日や営業時間を柔軟に変更したり、周辺の民間事業者が手荷物の預かりサービスを始めるといった動きも見られる
レイアウト変更で多彩なMICE開催に対応
SAGAアリーナは、多目的アリーナとして多種多様なイベントが開催できるよう、様々な会場使用への対応が可能である。ある医学系の学会では、メインアリーナ内を4分割し、講演会場を2会場、休憩スペースと懇親会会場をそれぞれ1会場ずつ設けることで会場数を確保。また、高さ調整が可能なセンタービジョンへ投影された発表資料はどの席からも見やすく、分割利用で懸念された音の干渉もなかった。
こういったアリーナ利用の新しい学会スタイルは学会参加者からも好評で、「センタービジョンは非常に視認性に優れており、聴衆の反応もよくわかり、参加者との議論もクリアに行えた」、「センターモニター、観客席を利用しての講演スタイルは今までに見たことがない。すばらしいアイデアだった」、「このような空間での学会討議は初めての経験で大変感動した」などの意見が参加者から出ていた。
また、メインアリーナと直結するサブアリーナも分割利用が可能で、ポスター会場、休憩コーナー、機器展示会場といった3分割での利用実績もある。
さらにSAGAアリーナは、約1,800人収容の大ホールと約800人収容の中ホールなどを備えた佐賀市文化会館ともペデストリアンデッキで繋がっており、2 つの施設を組み合わせて使用することで、計8つの講演会場を設けた学会も開催されている。