月刊「MICEJAPAN」

2023年4月
選ばれ続ける開催地へ進化する「沖縄」~沖縄ならではの価値を未来へ紡ぐ~

記事一覧に戻る

232304_01L.jpg

2021年、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議( COP26)の会期中、「観光におけるグラスゴー宣言」が発表され、観光業での「2050年『ネット・ゼロ』達成」という目標が発表された。日本政府も2020年に「カーボンゼロ」宣言を行っている。

「ゼロ」は環境にとどまらず、「誰一人取り残さない」持続可能な社会・経済活動の実現をめざすもの。MICEの主催・開催においても、今やサステナビリティの概念は責務でもある。

このような中、沖縄県ではさまざまなステークホルダーとともに全県的なSDGsの浸透と主流化をめざし、2021年9月に「沖縄県SDGs実施指針」、2022年5月には同指針に基づいた「おきなわSDGsアクションプラン」を策定し、沖縄らしいSDGsを推進している。

沖縄県・沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)では、和歌山大学 観光学部 教授でGSTC(Global Sustainable Tourism Council)の理事を務める加藤 久美氏を策定メンバー(委員長)へ迎え「沖縄MICE開催におけるサステナビリティガイドライン(2022年)」を完成させた。この中で加藤氏は、「地域目線に基づくサステナビリティ活用を実際の現場で示していくことは、世界的にも価値ある先進事例」1)と今回の取組みを評する。同ガイドラインに沿った取組みを通じて沖縄でのMICE開催を成功に導くとともに、唯一無二の沖縄の歴史・文化・自然環境を未来へと継承することが期待されており、①万国津梁の精神が受け継がれた寛容なヒトと土地、②自然豊かなリゾートが創り出す非日常、③成長するアジアの玄関口に位置し、日本経済再生のフロントランナーとしてアジアとつながるビジネス交流拠点の形成といった、MICE開催地としての沖縄のブランド「Where inspiration meets(ひらめきや創造性と出会える場所)」をさらに高めることに繋がっている。

沖縄MICEネットワーク2)では、このガイドラインをもとにサステナビリティへの取組みを啓発するため、県内事業者を対象に具体的な事例等を共有するセミナー等を実施。一方、沖縄県・OCVBでは「NEW&SUSTAINABLE」をテーマに「沖縄MICEプロジェクト2022」3)を開催するなど、官民が一
体となって「沖縄ならではの持続可能なMICE開催」に向けた取組みを進めている。

美しいサンゴ礁や貴重な野生動物が生息する豊かな自然環境、琉球王国時代の中国や東南アジア諸国等との交易・交流により形成された独自の文化、そして古来より受け継がれてきた平和の希求、多様な価値の受容、相互扶助といった独自の精神文化を育み昇華する沖縄県。

その歴史の中で脈々と受け継がれてきた「万国津梁」の精神は、沖縄の基本理念ともいえるものである。まさに世界の架け橋「沖縄」での「沖縄ならでは」のサステナブルなMICE開催は、今日も多様な事業者、チーム沖縄の果敢なチャレンジによりさらなる進化を遂げている。

沖縄MICEネットワークでは、MICE開催地としての価値を高めるこのチャレンジを支援し、事業者のサステナビリティへの取組みを強化する考えだ。

記事の全文はこちらのPDFよりご覧いただけます。

 


▼ 続きは本誌でご覧ください。
購読申込み
株式会社 MICEジャパン
TEL:03-3261-7817
FAX:03-3261-7818
Mail:contact@micejapan.jp
住所:〒101-0003
東京都千代田区一ツ橋2-6-10
プレイアデ神保町302
MPI JAPAN CHAPTER 一般社団法人 日本展示会協会

PAGE TOP