MICEの中でもMIに関して旅行代理店等に誘致営業をしていると「名古屋は立地もいいし、施設も整ってるから、本来もっと開催地として候補に上がっていいはずなんだけど、提案しようとしても今一つインパクトに欠けるんだよな...」という声をよくお聞きします。名古屋はインパクトに欠ける街。残念ながら、多くの人がそうイメージしているのが現実なのだろうと受け止めています。でも課題に対しては対策を練ることができます。そこで、考えを巡らせてみました。ここからの記載は私の考えであって、名古屋市として決定している内容ではないのでその前提でお読みください。そのうえで、多数ご意見いただければ誠に幸いに存じます。
名古屋の武家文化に因んだ居合斬り体験をする筆者
名古屋ってどんな街だと思いますか?こう問いかけるとほとんどの方が「モノづくりの街」と答えてくださいます。皆さんにとって、そして名古屋市民の多くもそういうイメージを持っています。しかし、ここにインパクトがありますか?イメージがモノづくりの街に遊びに行きたいと思いますか? MIのデスティネーションとして選択肢になりますか?モノづくり系のミーティングに関しては多少見込めますが、残念ながら多くの方の答えは「否」でしょう。でも、モノづくり街というのは変えられない事実です。であれば、そこを強みとすべくインパクトを付け加える。ではどう付け加えるか。私のアイデアの始まりです。
名古屋をモノづくりの文脈からKeywordで説明すると私ならこう説明します。
「伝統が革新を生む場所 ︲Where tradition fuels innovation︲」。
江戸中期、からくり人形師の玉屋庄兵衛は、八代将軍吉宗の厳しい質素倹約策に対抗するため、祭りの奨励策を実施していた七代尾張藩主徳川宗春の招きに応じて名古屋を訪れました。そして、その翌年には京から名古屋に移住。これは単なる職人の移住ではなく「文化の中心・京都」 から 「技術を育てる地・名古屋」への知と技術の移動となったのです。
精密装置であるからくり人形に携わることが"見えないところほど手を抜かない"というクラフトマンシップを育て、それがその後の織機、工作機械、自動車、航空宇宙産業の発展へとつながったのです。これが名古屋のモノづくりの発展に潜む背景、歴史、物語です。