月刊「MICEJAPAN」

2023年9月号
フィンランドのサステイナビリティ/ サーキュラーエコノミーに学ぶ

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2023年6月末にサーキュラーエコノミーの取組みが進むフィンランドでサステイナビリティやサーキュラーエコノミーに関連する企業の視察を行いました。MICEに特化した視察ではないものの、多くのヒントがありましたのでレポートします。

今回の視察で伺ったのは、ヘルシンキ・エキシビション&コンベンションセンター、中央図書館Oodi、デザイン会社であるNiimaar、無印良品、リサイクル繊維会社であるRESTER、Vilikkala社。その他にも複数の企業を回りましたが、その合間に街中で見かけたサステイナビリティについても触れたいと思います。

フィンランド最大のコンベンション施設「ヘルシンキ・エキシビション&コンベンションセンター」
ヘルシンキ・エキシビション&コンベンションセンターはフィンランドで最大規模を誇るMICE施設で年間約65件の展示会、約1,500件の会議を取り扱っています。ちょうど施設に伺った日はフィンランドの夏休み初日ということもあり、開催催事もなく、多くのスタッフも休暇に入ったタイミングで館内は静かでしたが、サステイナビリティへの取組みについてゆっくりお話を伺うことができました。

同コンベンションセンターで本格的な取組みを始めたのは、2009年、ISO14001を取得して以降です。施設照明のLED化、太陽光パネルの導入等、徐々にハード面の整備を行い、地熱暖房、地域冷房、熱回収等、最新のビルサービス技術を採用、10年間で水の消費量50%、熱消費20%、電力消費量を15%削減しています。設備が整うにつれ、電気代をはじめとする費用削減にもつながり、サステイナビリティ推進に対する経営層の賛同も早かったそうです。2019年には同施設で開催された国際会議において主催者と協力し、ベジタリアン食提供や公共交通機関利用によるCO2排出量の削減値、水道水の提供によるペットボトルの削減数、廃棄物のリユース率、学生ボランティア・経済的に困難な状況にある女性への職の提供等、効果測定を行なっています。

展示会では、紙、段ボール、生ごみ、木材、ガラス、プラスチック、金属、カーペットを分類回収し、リサイクルをしています。事業者と連携し、回収したカーペットから名刺入れを制作、同施設のノベルティとして活用して啓発活動にも繋げており、ブランディングにも効果的だと感じました。

 


▼ 続きは本誌でご覧ください。
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