「日本の文化を紡ぐ」バリューマネジメントのビジョン
現在日本には800万棟の空き家・空きビルがあり、うち100万棟は日本固有の文化が根付いた歴史的建造物と言われています。そうした価値の高い建築物が今、人口の減少、高齢化社会を背景に失われようとしています。これらの建物は一度壊してしまうと二度と取り戻せないものであり、日本の宝が失われるということに他なりません。

これまでは税金による保全が成り立っていた有形無形の文化財についても、今後は構造的な変化によって守ることができなくなる...。「文化は国の財産である」と考えるバリューマネジメント（株）（以下、当社）はそうした現状に危機感を抱き、先人が私たちに残してくれたこれらの資源を後世に紡ぐことが責任であると捉え、「日本の文化を紡ぐ」を理念に創業しました。

歴史的建造物の活用にあたっては、これまでの「観る」対象から「体験する」対象へと捉え方を変えることによって、特別な時間を過ごしていただくことを最も重要視しています。普通では利用できない文化財などの建物を活用し、唯一無二な体験を提供することで顧客にとって生涯の想い出の場所となり、建物そのもの、ひいてはまちの必要性が創出されます。当社では2023年2月現在、全国で80棟の歴史的建造物を運営し、いずれもウエディングやアニバーサリーレストラン、パーティーやホテルといった非日常で高付加価値なサービスを提供しています。

「まだ見ぬ時と出会う場所」をコンセプトに、新しい文化に触れる体験を提供 モノ消費からコト消費、そして世界的なSDGsやエシカル消費の機運を受けてイミ消費の時代へと価値観が変化していく世の中で、非日常な空間の中で価値ある非日常な時間を提供すべく、当社では「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」というブランドを立ち上げ、「まだ見ぬ時と出会う場所」というコンセプトを掲げて、会場の運営を手掛けています。東京、京都、大阪、神戸などの大都市では迎賓館や異人館、老舗料亭旅館などの文化財を活用したウエディング、パーティー、MICE事業を、地方部では歴史的建築物を改修した分散型ホテルを展開し、地域に息づく歴史や文化に触れる体験とサービスを提供しています。

ユニークベニューを活用した当社の運営事例
1895年に建立された京都随一の神宮である平安神宮は、京都の三大祭りである時代祭りが執り行われることでも有名な由緒ある神社です。当社ではそんな歴史ある神宮の境内に位置する平安神宮会館の運営を手掛けています。国の名勝にも指定されている平安神宮神苑を借景にした贅沢で格式高い空間で、アフタヌーンティーを提供するカフェのほか、ウエディングやパーティー、MICE、京都で運営するグループホテルの朝食利用も可能です。

また、2022年11月には九段会館テラスの運営を開始いたしました。九段会館は、1934（昭和9）年に建築された登録有形文化財です。「帝冠様式」という洋風の建物に和風瓦という特徴的な屋根をもつ 西洋と東洋を融合させたレトロモダンな美しい佇まいで、数々の昭和史に名を刻んできました。しかし、東日本大震災で、天井が崩落したことをきっかけに休業、そして一度は惜しまれながらも閉館に追い込まれました。しかしその後、旧九段会館の外装や内装の一部は保存しながらオフィスビルやホールを備える九段会館テラスとして再竣工。当社ではカフェ営業のほか、パーティー、MICEの運営を手掛けています。

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