月刊「MICEJAPAN」

2021年12月
JNTO国際会議統計からの考察

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JNTO国際会議統計「都市別ランキング」とマーケティングデータの活用への課題


日本政府観光局(JNTO)は、前年に日本及び世界で開催された国際会議の開催状況を取りまとめた「国際会議統計」( 2019年版:158頁)を毎年発表している。同統計には、JNTOが日本独自の基準で集計している「JNTO国際会議統計」以外に、ICCA(国際会議協会)やUIA(国際団体連合)がそれぞれ独自基準で集計している世界での国際会議開催件数上位国や都市別のランキング等の変動についても掲載されている。現状では、この統計に関するメディア報道はランキングの結果と変動に焦点を当てたものが大半で、一般の関心もJNTOやICCAがまとめている国・都市別開催件数ランキングに集中している。

注目したいのは、同統計は単にランキングと関連した集計データだけでなく、貴重なマーケティングデータとなる元データも掲載している点だ。同統計資料の6割とかなりのボリュームを占める資料編3「開催された国際会議一覧表」には、前年に開催された個別の国際会議の件名、会場、期間、参加人数などの基本データが全て掲載され、個別会議の基本情報が把握できる。前項で述べたメディア報道の傾向はさておき、MICEビジネスに携わる者はランキング結果に目を奪われるのでなく、統計データの見方を深めて分析やデータマイニングを行い、それらの有効活用について考えていくことが重要である。しかし、このデータを掲載した資料編はいわば付録と見做され、膨大な紙数を占める貴重な公開データがあまり活用されていないと感じることが多い。

以下では、JNTO国際会議統計及びICCAやUIAを含めた各種国際会議統計の作成プロセスを確認し、次に一般的なランキング以外の観点から全国の都市別開催実績を俯瞰する。全国際会議データを掲載した資料編に基づく国際会議データの誘致セールスへの活用等については、号を改めて紹介したい。

 


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