月刊「MICEJAPAN」

2020年11月
「第42回西日本陶磁器フェスタ」 新型コロナウイルス対策記

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(公財) 北九州観光コンベンション協会
事業部 部長代理 古賀 敦之
事業部 事業課 高崎 太一


9月22日(火・祝)、3万人超の来場者を迎えた「第42回西日本陶磁器フェスタ」が無事に閉幕した。コロナ禍は、展示会の開催そのものを危うくさせた。しかし地域の伝統産業である陶磁器の販売の場として、42年に渡り親しまれてきた「西日本陶磁器フェスタ」は、窯元の強い要望と担当者の思いが結実し「開催」へ向かった。何が起こるか予断を許さなかったが、出展社や来場者の高い満足度と無事の終了に、スタッフたちは長丁場の緊張感から安堵の表情に変わった。張りつめた緊張感から解放された瞬間だった。

 

話は、今年4月に遡る。西日本総合展示場・北九州国際会議場の運営から国際会議の誘致、市内の観光振興まで行う( 公財) 北九州観光コンベンション協会は、政府の新型コロナウイルスにおける緊急事態宣言以降、施設利用を一機に失った。自主事業を開催する事業部においても、出展営業先がテレワークに入ると、顧客との連絡が思うように取れず、瞬く間に展示会の開催どころではなくなった。

こうして新型コロナウイルスの襲来により、展示会が機能不全に陥るとともに、装飾や警備、電気工事などの関連事業者にも仕事がなくなり、業界を震撼させることになった。

相次いで展示会の中止や延期が発表される中で、当協会の産業系展示会については、出展対象企業との連絡が取りにくくなるとともに、緊急事態宣言解除後においても、東京圏と北九州において感染が拡大する事態となり、リアルな展示会の開催を断念し、バーチャル展示会への移行に踏み切らざるを得なかった。

ただ、唯一展示会の可能性が残っていたのが、3月時点で出展企業のほとんどが決まっていた「西日本陶磁器フェスタ」であり、全国の陶磁器販売の場が中止となる中で、担当者には伝統産業ながら体力的に弱い窯元から「イベントを開催してほしい」という声が届いていた。陶磁器制作の担い手である窯元は、人里離れた制作現場で仕事をされている場合が多く、かつてのように窯開きに多くの人が訪れる機会も少なくなり、展示会での催事が貴重な販売の場となっている。

 


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