月刊「MICEJAPAN」

2019年5月号
MICE 施設の統合経営とパリMICE事情

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パレ・デ・コングレ国際会議場インターン体験記
(一社)MICE総研 主任研究員/京都大学経営管理大学院 博士後期課程 西本 恵子


ごぶさたしております、2015年4月号から2017年10月号までCMP連載を担当していた西本 恵子です。連載開始と同時に社会人学生として学びはじめた京都大学経営管理大学院で、いよいよ博士後期課程の最終年を迎えることとなりました。今月号では、「意欲ある学生にMICE産業の魅力を伝えたい」という思いから始めた、MICEグローバル・インターンシップの取組みについてご紹介いたします。

京都大学経営管理大学院
京都大学経営管理大学院は2006年に設立された比較的新しいビジネススクールです。私が受験した頃には、面接で「観光? MICE ?うち、そういうのやってないんだけど?」とあしらわれたものですが、その後、インバウンド拡大に伴い観光経営学に力を入れることになり、いまでは観光経営科学コース
(通称:観光MBA)やコーネル大学との連携プログラムが設置されています。一般的なMBA基礎科目(マーケティング、経営戦略、会計、統計分析など)のほか、観光MBAではデスティネーション・マネジメント&マーケティング、コーネル連携プログラムではホスピタリティ・マネジメントに主軸を置いたカリキュラムが展開されています。

自由放牧
「京大であるということは、アホであること、おもろいこと、そして自由であること。しかし自由放任の場ではなく、あえて言えば自由放牧の場。放牧のためには餌がいる。いろんなことを始めるための餌があちこちに転がっている(尾池 元総長)」そんなワイルドな京大生にMICEに関心を持ってもらうた
めの仕組み(餌?)として、昨年、学内でMICEグローバル・インターンシップを企画しました。これは、海外の先進的なMICE施設・組織における3週間程度のインターンシップ機会を作ることで、学生がMICEの魅力に触れる場を設けるとともに、彼らが持ち帰った先進事例を産業界で共有しようというものです。初年度は台湾およびフランスにMBA学生が派遣されました。今回は、フランスに派遣された松本 萌(まつもと めぐみ)さんの体験談をご紹介したいと思います。


まずは国内調査から
松本さんが派遣されたのは、フランスを代表するMICE施設であるパレ・デ・コングレ国際会議場です。国際セールス部長のマルタ・ゴメスさん(ICCAヨーロッパ担当理事)の協力により実現しました。パリでは官民セクターのViparis社が、パレ・デ・コングレを含む市内の主なMICE施設10件を一括運営することで、予約管理などの効率化を図るとともに、情報集約によるMICE誘致競争力を生み出しています。文化系イベントプランナーの経験を持ち、ICCA総会へのスカラシップ派遣でMICE業界に関心を深めていた松本さんですが、まずは日本のMICE産業が持つ問題意識を把握するために、ICCA日本会員に対してメールでアンケートを実施しました。さらに観光庁・JNTOを訪問して、調査すべき課題をヒアリングしたうえでパリに向かいました。


 


▼ 続きは本誌でご覧ください。
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