月刊「MICEJAPAN」

2019年5月号
国際観光コンベンションフォーラム2019 in 札幌

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日本MICE その歩みと課題
日本コンベンション研究会は、3月7日( 木)、8日( 金)、札幌市民交流プラザで、"日本MICE その歩みと課題"をテーマに、「国際観光コンベンションフォーラム2019 in 札幌」を開催。今回のフォーラムでは、会場内へのペットボトルの持ち込み制限やSDGs視点でパーティー、早朝チャリティ・ウォークなど、①SDGsに貢献する地域へのプログラムの提案、②SDGsの普及と意識啓発、③多くのステークホルダーとの連携を具現化する運営がなされたのも特徴的。最終日には「サステナブルMICE札幌推進宣言」が採択されるなど、SDGs未来都市「札幌」ならではの開催となった。

ここでは初日の基調対談、ライブ投票や匿名での質問を受ける「sli.do」にトライアルした2日目のパネルディスカッションをレポートする。

基調対談「日本MICEの歩みを振り返って」
川島アソシエイツ 代表/ VISIT JAPAN大使 川島 久男 氏
MICEジャパン 代表取締役社長 森口 巳都留


森口 今年は6月に日本初の「G20大阪サミット」、また各地で関連閣僚会議が開催され、9月にはアジア初となる「ラグビーワールドカップ」が開幕。2020年には「東京オリンピック・パラリンピック」が、2025年には大阪での万博開催が決定し、2030年には札幌での冬季五輪が実現するかもしれないというように、日本では大型イベントが目白押しで、世界からの注目も高まっています。

さらに今年はAICHI SKY Expo、熊本城ホールが開業し、2020年以降もパシフィコ横浜に誕生する多目的ホール「ノース」、奈良コンベンションセンター、Gメッセ群馬、姫路市文化コンベンションセンター、福岡市の第2期展示場、長崎市交流拠点施設のほか、宇都宮、沖縄、そして札幌にも大型MICE施設の開発計画が進む中、10万㎡の展示場、1万2,000人規模に対応する国際会議場、3,000室の宿泊施設を整備する大阪IR基本構想案も発表されました。

本日は、川島先生と日本MICEの歩みを振り返るとともに、グローバルなMICEの変化に日本はどのように対応してきたのか、日本の課題は何か?そしてその課題をどのように解決して未来につなげるのか?について、皆さんと共に考える機会になればと思います。まずは「日本のMICEの歩み」そのものとも言える川島先生のMICEへの関わりについて、自己紹介を兼ねてお話しいただきたいと思います。

川島 1975年にサイマル・インターナショナルに入社し、23年間PCOを勤めました。サイマルは1950年代後半から1960年代半ばまで、日本生産性本部から米国国務省に派遣され、通訳技術を学びながら日本からの政治経済ミッションの通訳を担当したプロたちが帰国し、1965年に設立した日本初の会議通訳専門会社です。1969年、アポロ11号の月面着陸でご存じの方もおられると思います。サミット等、重要な政府主催会議や大企業、経済団体主催の国際会議をほぼ独占的に受注していまし
た。1970年ごろからPCO部門を強化し、国際会議の運営全般を担うようになった頃、入社したわけです。政財界に強い人脈があり、大蔵省や外務省の事務次官にアポなしで面会できたことに仰
天しました。

サイマル・インターナショナルが誕生した1965年は、国立京都国際会館、経団連会館、大手PCOの出身母体となるアイエスエスも設立されました。JNTOは1964年に設立されましたが、地域のコンベンションビューローの設立は1980年半ば以降、パシフィコ横浜や東京国際フォーラムの開業は90年代
ですから、80年代半ばまでの国際会議の誘致は、主催者とPCOだけで行っていました。ちなみに私は、在職中に4~ 500件のMICEを担当しました。

 


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