月刊「MICEJAPAN」

2018年3月号
地域の産業集積の強みを生かし MICE誘致を進める愛知・名古屋

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(公財)名古屋観光コンベンションビューロー理事長 堀崎 亘 氏
川島アソシエイツ代表 川島 久男 氏


川島 MICE施設の整備と共にさまざま な大型MICEの誘致に成功している愛 知・名古屋地域。2013( 平成25) 年には グローバルMICE強化都市に選定され、 2015( 平成27) 年には地域の連携を強化 しMICE誘致拡大に取り組むことを目 的とする「愛知・名古屋MICE推進協議 会」を設立され、行政、経済団体、大学、 観光関係・産業振興・業界団体、運輸事 業者などの関係者が協働で活動を展開 されています。本日は、「愛知・名古屋 MICE推進協議会」の事務局として、当 該エリアのMICE推進の牽引役を担う 名古屋観光コンベンションビューローの 堀崎理事長に、愛知・名古屋のMICE戦 略についてお聞きします。

MICEがもたらす効果は、参加者による観光経済効果をはじめ主催者・出展者支出等による高い経済効果にとどまらず、産業や学術・研究の発展、地域ブランドやシビックプライドの向上等、いわゆるレガシー効果をもたらすことが世界で立証されています。 観光地としては必ずしも知名度が高いとは言えない愛知・名古屋ですが、日本を代表する「ものづくり」地域として、自動車、工作機械、航空宇宙などの産業分野での強み、関連企業や研究機関が集積する強みを生かしたMICE誘致推進を戦略の中核に据えて成功している点は、依然として観光資源をMICE政策の中心とする多くの都市・地域の参考になるのではないでしょうか。ところで愛知・名古屋のMICE誘致の歴史は、1980年代後半の第1次コンベンションブームに始まると聞いています。そこでまずは、これまでの取り組みの歴史についてお聞ききします。

堀崎 名古屋市は、1989(平成元)年に市制100周年を記念して、"ひと・夢・デザイン-都市が奏でるシンフォニー" をテーマに「世界デザイン博覧会」を開催しました。これに合わせて建設された白鳥センチュリープラザは、博覧会の白鳥会場のテーマ館として利用された後、半年間の改修工事を行い、1990(平成2)年4月に名古屋国際会議場として開館しました。さらに1990(平成2)年に観光振興とコンベンション誘致を進める組織として「名古屋観光コンベンションビューロー」(以下:ビューロー)を設立しました。

また「世界デザイン博覧会」の開催を契機に、名古屋市は世界に開かれたデザインに関する情報発信基地をめざすとともに、デザインを大切にする世界に誇り得るまちづくりを進め、平和を願う感性あふれるデザイン都市を創造することを宣言する「デザイン都市宣言」(1989( 平成元) 年)を行いました。これを受けビューローでは世界三大デザイン団体の国際会議「世界デザイン会議(ICSID)」( 1989( 平成元) 年:参加者46ヵ国、3,765人/「インテリアデザイン会議(IFI)」( 1995( 平成7) 年:参加者36ヵ国、1,351人/国際インテリアデザインフェア:来場者8,600人)、「グラフィックデザイン会議(ICGRADA)(」2003( 平成15)年:参加者49ヵ国、3,807人/世界グラフィックデザインフェア:来場者120,463人)を15年の歳月をかけて誘致・開催しました。


 


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