月刊「MICEJAPAN」

2016年7月号
MICEの風は西から ― 大阪におけるMICE事業の試み ―

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1.大阪MICE振興の歩み

大阪は国内では初めて設立され長い歴史を持つコンベンションビューローを有し、大阪国際会議場やインテックス大阪といった西日本における最大規模のコンベンション施設および約5万室といわれる宿泊施設が整う、国内屈指のMICE都市のひとつです。また大阪大学をはじめとする多くの学術・研究機関、日本経済を代表する企業集団などの主催団体が数多く立地しています。

これまで日本で初めての国際見本市である日本国際見本市は1954年大阪で初めて開催され、1970年には日本で初めての万国博覧会もやはり大阪で開催されました。またAPECなどの政府間会議、ライオンズクラブやロータリーの国際大会などの重要な会議も多数開催され、2012年には民間機関が主催する世界最大規模の国際会議(sibos2012)の誘致・受け入れ実績もある日本のコンベンション振興を牽引してきた都市でもあります。

しかしながら最近では2014年の国際会議開催件数(JNTO基準)の中、都道府県単位で比較すると東京、福岡に次ぐ3番目の位置にあり、また都市単位で見た場合は6番目の位置にあるのが現状です。一方展示会の分野でも、かつては日本をリードしてきた大阪の地位は、地域経済の低迷などの要因もあり、かつての力を失いつつあります。

大阪はMICE振興に必要な多くの素材が他地域よりも多くあり、また他地域には見られない魅力あるMICEコンテンツが豊富に揃う、世界に通用するMICE都市としての実力を秘めています。地域活性化として新たなビジネスモデルが求められており、本来のMICE推進の意義もそこにあります。地域活性化の装置としてのMICE産業としての観点から、大阪の地域活性化に寄与し、経済効果、都市イメージの向上、文化・学術の振興といった観点からMICE事業全般を見直し積極的に推進することが必要です。

2.大阪における戦略的誘致に向けて(2013年~)

2013年4月、大阪におけるインバウンド観光とMICE推進のさらなる活性化を目指して大阪観光局事業が始まりました。

MICE事業部門では「大阪における戦略的誘致に向けてVer.1」を策定し新たなMICE振興の取り組みを始めました。

MICE事業の最終的な目的を単なる国際会議の件数や経済効果のみに終始せず、その地域に如何に意義ある様々な効果をもたらすか、地域の人々や街づくりに貢献できるかを究極のゴールにするため新たなスタートを切りました。

 


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