月刊「MICEJAPAN」

2016年3月号
震災復興、産業・交流拠点として 新たな東北の磁力へ!

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1995年、仙台市、宮城県はもとより、東北の産業、文化の交流拠点として開業した「夢メッセみやぎ」。仙台港エリアの立地を表現する機能的かつ「夢」のある建物の誕生は、東北の産業や交流を牽引するステージとして大きく羽ばたいた。

しかし2011年3月11日、東北地方を襲った東日本大震災。仙台港には、高さ5mを超える大津波が押し寄せた。夢メッセみやぎでは全職員の懸命な誘導により、一人の犠牲者を出すことなく来場者ら約700人を隣接の会議棟屋上やアクセルビルに避難させている。その間も、岸壁の積出用モータープールの車が、荒れ狂う濁流とともに次々と流入。エネルギー棟や管理事務所が入居する会議棟も3m近く浸水。建物外壁やコンコース、空調・電気設備、外構等への甚大な被害は、東北の産業振興拠点・夢メッセみやぎの業務を不能へと追いやった。

しかし宮城県は、同年12月、東北最大級の展示施設「夢メッセみやぎ」の復旧工事に着手。それは震災で受けた県内の産業活動・商業活動の早期復旧を図るためには、夢メッセみやぎの機能回復が不可欠と判断されたからである。こうして震災翌年の2012年7月、「とうほく自動車産業フェスタ」を皮切りに、1年4ヵ月に及ぶ休業を経て、夢メッセみやぎは待望の事業再開を果たした。さらに2014年7月には、隣接する仙台港国際ビジネスサポートセンター(愛称:アクセル)の1~2階部分の復旧工事が完了。1階に1,295㎡の展示場、コンサートも開催可能なホール・会議室、2階には、研修室などを備え、コンパクトな展示会やシンポジウム、複合イベントなどに最適な、小回りのきく施設だ。宮城県では、ここを夢メッセみやぎの「西館」としてオープンさせた。「本館」との一体的な管理・運営が、夢メッセみやぎの施設としての機能を強化・充実させている。

一言では表現しきれない体験とともに常に半歩、一歩、未来を見据えて20周年を迎えた夢メッセみやぎ。震災復興の拠点施設として課せられた役割や期待がますます高まる中、新たなチャレンジも始まっている。


 


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