月刊「MICEJAPAN」

2016年4月号
CMP SKILL 12: MANAGE WORKFORCE RELATIONS

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イベントを成功させるためには、適切な訓練を受けたプロ ジェクトメンバーが組織としてプロジェクトに取り組むこと が求められます。各メンバーの役割期待を決めて達成度を測 ること、問題解決、メンバー間のコミュニケーション促進な ど、workforce relations management(プロジェクト組 織管理)はプランナーにとってのコア・コンピタンス(core competence、組織内部で培ったさまざまな能力のうち、競 争のための手段として最も有効なもの)であると言えます。 プロジェクト組織管理を行うためのリソースとしては、job descriptions(職務記述書)、performance expectations (業績期待)、organizational structures(組織構造)、 labour legislation and agreements(労働法・労働協定) といったものがあります。 しかしCMPの生まれたアメリカと日本では、その組織マ ネジメントに大きな違いがあります。アメリカのプロジェク ト組織では各メンバーの担当分野が明確に分かれており、そ れぞれがスペシャリストとして、job descriptionsで定義さ れている業務のみを行うのが一般的です。いっぽう日本では 各メンバーの担当分野や責任範囲が明示されることはあまり なく、ジェネラリストとして臨機応変に助け合いながらプロジ ェクトを進めていく傾向が強いです。こうした違いを念頭に 置いたうえで、今回の章を読み進めていただければ幸いです。

スタッフ・ボランティア管理 Sub skill 12.01 - Supervise Staff and Volunteers

オリエンテーションや研修だけが人材育成の場ではあり ません。管理者は日々の業務を通じて、規範となる行動を 示す必要があります。ですからプロジェクトを率いるプラン ナーも、同僚、上司、部下、サプライヤー、会議参加者など と関わる際、行動規範を日々実践して周囲に示す必要がある

のです。



すべての組織において、スタッフに対する定期的な評価フ ィードバックの仕組みが必要です。公式・非公式な面談によ って、スタッフは必要なサポートを得たり、job descriptions で示された役割と責任を自分がどれだけ達成できているか を知ることができます。スタッフにとって、評価を受けると いうことは非常にストレスの大きいことなので、あらかじめ 評価方式や評価スケジュールを明確に示しておくことが望ま しいです。また、逆に彼らからのコメントやフィードバック を受け付ける機会があることも事前に示しておく必要があります。

フィードバックを実施するにあたっては、「コーチング」と 「公式評価」の2種類を設けることが望ましいです。コーチン グの目的はスタッフの成長を促し、良好なコミュニケーショ ンを維持することであり、特に新しく加わったスタッフに対 しては頻繁に実施します。スタッフにストレスを与えること なく、日々の課題や改善点について話し合うことのできる良 い機会です。また、ボランティアスタッフに対してもこうし た機会を持つことを忘れないでください。

公式な評価は定期的に行い、文書化します。スタッフの パフォーマンスに対する総合評価、特筆すべき優れた点、 前回のコーチング・セッション以降の改善点、次回の評価に 向けた目標設定などが行われます。評価結果は面談を受け て再調整することもあり、最終的には給与や諸条件に反映 されます。


 


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