宇都宮市は、栃木県のほぼ中央に位置する県庁所在地の市で、県内人口が最多で北関東最大の都市となる。同市では、2022年11月にJR宇都宮駅直結の会議施設「ライトキューブ宇都宮」が開業したことを切っ掛けに、地域経済の活性化と交流人口の拡大につながるMICE誘致策を積極的に展開している。また、宇都宮市は令和元年に「SDGs未来都市」に選定され、2030年頃のめざす街の姿として、夢や希望が叶う街「スーパースマートシティ」を掲げ、MICE交流未来都市をめざしている。
そんな中、宇都宮MICEの魅力を発信している(一社)宇都宮観光コンベンション協会(藤井 昌一 会長)は、1 月30 日 ( 木) ~31 日 ( 金) と2 月20 日 ( 木)~21 日 (金) の2 回に分け、学会等の主催者・旅行会社・PCOなどMICE関係者を招致する1泊2日の「宇都宮市MICE視察ツアー」を昨年に続き実施した。今回は、宇都宮市と日光市が連携する形となり、宇都宮市内のMICE関連施設の他、世界的に知名度が高い世界遺産「日光東照宮」の見学も組み込まれていた。今月号では、視察ツアーで巡った気になるスポットをピックアップして紹介する。
宇都宮市と日光市の連携は、昨年10月にインテックス大阪で開催された「Japan MICE EXPO 2024」において、海外バイヤーを対象とした宇都宮と日光の両市を巡る2泊3日のファムトリップが実施され5人の海外バイヤーが参加したことから連携が強化されたもの。その時の参加海外バイヤーの主な評価としては、「大学生向けの教育ツアーにおいて宇都宮は提供できるものがたくさんある」「 食・歴史・文化と自然が融合しており、企業イベント向けに、騒がしい都心部から離れた別会場の提案ができる」 「多様な文化、グルメ、見どころなど、宇都宮・日光は素晴らしい選択になる」 「東京に近い宇都宮には自然や文化的なアトラクションがあり、ポストツアーが手配できる」など、どれも高い評価となった。
新幹線でJR宇都宮駅までは、東京から最短48分で都心からの交通アクセスに優れている。さらに、2,000人規模の会議が開催できるコンベンション施設「ライトキューブ宇都宮」が駅に直結している。また、2023年8月には次世代型路面電車「ライトライン」が開業しており、宇都宮でのMICE開催環境は大きく進展している。