月刊「MICEJAPAN」

2022年7月
ユニークベニュー ケーススタディ:東京国立博物館の取組みと意義・課題

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森本 竹之内さんとは、ちょうど9年前、本誌がユニークベニューの開発や活用を推進しようと企画し、観光庁のMICE担当参事官である高見氏(当時)を交えて行われた座談会「JAPAN MICEの国際競争力強化」(「MICE Japan」2013年7月号掲載)でご一緒させていただきました。当時より、東京国立博物館はユニークベニューとしての施設活用に積極的で、屋内外の施設を活用し多様な実績を積まれておられ、事例を交えたお話をお聞かせいただきました。私は旅行会社からイベントの企画・運営会社
を興し、インバウンドの多様な団体の受入も行う中で、日本ならではのユニークベニューでの特別なイベントへのクライアントの期待の高さ、まさにJAPANMICEの国際競争力にユニークベニューがいかに大きな力を発揮するかについてお話しさせていただきました。

そして歳月を経た今、東京都現代美術館や今年2月に誕生した大阪中之島美術館(「MICE Japan」2022年5月号掲載)などのMuseumをはじめ、官民さまざまな施設でユニークベニューへの取組が進み、ホームページにも「ユニークベニュー」としての施設利用の項目が記載されるようになりました。そこで本日は、わが国におけるMICEの魅力やさらなる価値創造に向けて、ユニークベニューの先駆者である東京国立博物館の現在のお取組みや今後に向けてのお考えなどをお聞かせいただければと思います。まずは、東京国立博物館の概略などについてお願いします。

竹之内 1872年に誕生した東京国立博物館は、「文化財を収集し、調査し、修復する。その成果を、展示を通してご観覧いただき、教育に活かし、みなさんに触れていただくことで、文化財の保護と継承を行う」を使命に活動を続け、今年、創立150年を迎えました。 文部省博物館として発足した当館は、国立の機関として政府の予算で運営されてきました。しかし2001年の独立行政法人化に伴い、これまでの文化財保護と活用から民間の手法を取り入れた施設全体の活用へと意識改革が進む中で、施設を積極的に貸出し、自己収入を増やすことを始めました。現在は施設貸出しや入館料などの収入を5年単位でプールし、過去と未来の懸け橋として、また社会をつなぐプラットフォームとしての施設運営に活かしております。

ユニークベニューとしてのご利用を振り返ると、2001年5月の「GUCCIファッションショー」を皮切りに、国内外多様な企業・団体のMICEイベントやロケ地としてご活用をいただいてきました。施設の貸出しについては、開館時間といったご利用いただけない時間帯などの制約はありますが、基本的にご利用いただけない場所はありません。

 


▼ 続きは本誌でご覧ください。
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