大阪市立美術館と大阪観光局は、昨年12月、文化庁の「ウィズコロナに対応した文化資源の高付加価値化促進事業」の一環として、大阪市立美術館をユニークべニューとして活用するための実証実験を開催した。
上質で特別な時間の演出と、文化資源の価値を守り高めるユニークべニュー活用パフォーマンスを提案する実証実験は、イベントの企画・制作関係者を招いたクローズドイベントとして実施。冒頭、開会の挨拶に登壇した大阪観光局の田中 嘉一MICE政策統括官は、「大阪観光局がめざす都市像とユニークべニュー」について発表。2022年10月に改修のために閉館し2025年春にリニューアルオープンを予定する「大阪市立美術館」、2022年2月に開館する「大阪中之島美術館」や国の重要文化財「大阪市中央公会堂」のほか、「大阪市立自然史博物館」、「大槻能楽堂」、「勝尾寺」などを紹介し、「今までの発想に捉われないユニークべニュー」と、"ワオ!"の感動を共創する大阪ならではのユニークべニュー開発への意気込みを示した。
続いて毎日放送プロデューサーで、(株)TOROMI PRODUCEの代表取締役の本郷 義浩氏が「 ユニークべニューとしての文化財活用の可能性」を講演。ユニークべニューのポテンシャルを特別な場所、背景として価値によりデザインし、さらに各々の施設のユニークべニューとしての可能性とSDGs(天)、OSAKA(地)、Influence(人)などのテーマを掛け算することを説いた。
その後、日本の伝統芸能と現代カルチャーを融合させたTHE FACTORYによるパフォーマンスが繰り広げられ、招待者たちは美術館×伝統芸能×現代から未来を魅せる世界観、その特別な時間と空間へと一気に引き込まれた。
今号では、閉会の挨拶に立った大阪市立美術館の塚田氏に話を聞いた。