第15回実務担当者会議 (2009/11/19-20)

 
       
 

第15回全国展示場連絡協議会実務担当者会議(2009/11/19-20) 報告
<MICE Japan 2010-2月号より抜粋>

 
 

全国展示場連絡協議会は、2009年11月19日(木)~20日(金)、今年度の会長施設である夢メッセみやぎで、47施設・43団体・72人の参加のもと「第15回実務担当者会議」を開催した。
伊東則夫会長((財)みやぎ産業交流センター 理事長)のあいさつに始まった同会議は、観光庁より大滝昌平MIC担当参事官を招いての「国際交流拡大に資するMICEアクションプログラムの概要」、また、会員である㈱東京ビッグサイトより山路晃弘 営業部 営業第一課長を招いての「展示会場における新型インフルエンザ対策および施設内で発生した事案対策実例」と、わが国のMICE戦略に迫るホットでタイムリーなテーマと公的施設としては避けて通ることのできない課題に迫る2つの基調講演が実施された。
続いて開催された分科会は、5分科会(第1分科会/地域の産業振興策としての自主事業の実施状況について(MICEとしての展示会、地方公共団体との連携、実施体制など)、第2分科会/施設の危機管理体制(新型インフルエンザ対策など)、第3分科会/施設管理における経費節減と省エネ・環境対策(日常的な経費節減と省エネ・環境対策への取引内容)、第4分科会/全展協における情報交換の方法について(実効性のある情報交換の手法とその活用について)、第5分科会/公益法人改革への対応について(認定/許可の選択、認定基準とその用について))13グループに分かれ、日頃、現場の第一線で活躍する担当者たちならではの白熱した討議が繰り広げられた。その討議結果は、全体会議において発表がなされた。その後、会場をホテルに移しての情報交換会が開催され、会員相互の交流がさらに深められた。2日目は仙台市内の特徴あるアフターコンベンション施設・産業施設を視察し、2日間にわたる会議は幕を閉じた。
なお本号では、全体会議における各分科会における討論結果をレポートする。

 
       
  第1分科会 地域の産業振興策としての自主事業の実施状況について
        (MICEとしての展示会、地方公共団体との連携、実施体制など)
 
   


《Aグループ》 出展者・来場者の集客とMICEへの理解不足が課題
月寒アルファコートドーム/(財)北海道体育文化協会 係長 高橋 一志氏

参加メンバーの取り組み内容については、本日の配布資料にありますので省かせていただきます。
皆さんの自主事業への取り組み現状のなかからあげられた検討課題が、出展者・来場者の集客をいかに実現するのかということで、この点についてさまざまな協議を重ねました。
一方、自主事業の実施状況と地域の振興策という部分では、行政関係とは共催などの形で連携も行われているのですが、本日の基調講演で大滝参事官からお話のあったMICEという切り口では、まだ理解が足りていない、その取り組みにも考えが至っていないのが現状のようでした。

《Bグループ》 イベントをパッケージ化 全展協を核に全国展開を
グランメッセ熊本/熊本産業文化振興㈱ 事務局長 加島 裕士氏

すべてのメンバーが自主事業を展開されているわけではなく、実施を余儀なくされているというメンバーもありました。そこでグランメッセ熊本における3つの自主事業を事例に話を進めました。
毎年、曜日に関係なく、12月29日、30日の2日間、お正月用品の販売会「歳末くまもとの市」を開催しています。このイベントは8年を経て、ようやく採算が合うようになってきたところです。また地元の中小企業と大手企業やサプライヤーをマッチングし、地元の産業振興を図ることを目的に開催しているのが「くまもと産業ビジネスフェア」。そして、子供の目線で身近なエコを考えようというイベントが「くまもとエコライフ・フェア」です。しかし「くまもと産業ビジネスフェア」などは、この不況のあおりを受け、それでなくても地方の展示会では難しい大手企業の出展、さらに協賛にさえも苦戦を強いられています。
こうした状況をお話しする中で、自主事業を開催するには開催コストがかかりすぎる、また専任のスタッフが必要、行政の支援というような課題が挙がってきました。
 そこで私がご提案させていただいたのが、イベントをパッケージ化し、全国で展開ができないかということです。全国には同様の産業分野においてビジネスマッチング展を開催したい、あるいは物産交流展を開催したいと思っていらっしゃる施設があるでしょう。全国展示場連絡協議会が核となって、経済産業省等にも支援を働きかけ、出展勧誘も全国で協力し合い、イベントをパッケージ化し全国展開により開催するのです。広報費用を含め開催経費が軽減できるうえ、インパクトのある自主事業が展開できると思います。
メンバーの中には、地域によって特徴や事情も異なるので難しいのではないか、もっと地元を見直すことから始めるべきではないかというご意見もありました。また全国展示場連絡協議会はせっかくの全国組織なのだから、もっと相互の情報交換を密にすることが大切なのではないか、というご意見もありましたことをご報告させていただきます。

《Cグループ》 施設から地域へ働きかけ 地方から元気を発信しよう
沖縄コンベンションセンター/(財)沖縄観光コンベンションビューロー 営業担当 翁長 由佳氏

指定管理者として施設を運営するメンバーは、指定を受ける際に自主事業の開催を謳っている団体も多いのですが、実際の取り組みとなると「採算性の観点などから非常に難しい」という現実に沿ったご意見がありました。しかし沖縄では、それを逆手にとって「地方から元気を発信しよう」と、自主事業に取り組んでいます。
私たちは、今年(2009年)2月、「沖縄MICEコンテンツトレードショー」を実施しました。完全な自主事業で、施設使用料金などの持ち出しもあるのですが、出展料は無料とし、約27社の出展をいただきました。この「沖縄MICEコンテンツトレードショー」は、沖縄でMICEを開催される際、機材等を持ち込まれる主催者を多々見受ける中で、それらを持ち込まずとも沖縄でMICEが開催できることを発信したいというのが狙いでした。これが非常に好評で、この第2回の開催(2009年12月)にあたっては、県からも予算を付けていただくことができました。その費用で、県外からMICE関係者約100人を招聘し、施設を含めた沖縄のMICEコンテンツやパワー、魅力に触れていただく事業展開を考えています。
 MICEは、最近になって打ち出されたと思われているかもしれませんが、私たち施設側からすれば、実はこれまでやってきたことです。ですから必要なことは、これまでの取り組みを「MICE」とどう合致させるかだけだと思います。
またコンテンツトレードショーの開催により、施設近隣のホテルや観光施設が、独自のMICEプログラムを開発いただけるようになりました。2010年は「Japan MICE Year」が展開されます。私たち施設が中心となって地域に働きかけ連携を深めるとともに、「Japan MICE Year」を盛り上げていきたいと思います。
 先程の加島局長のお話にもありましたが、全国組織である全国展示場連絡協議会とともに、施設が中心となって地方から元気を発信していきたいと思います。

 

 
  第2分科会 施設の危機管理体制
        (新型インフルエンザ対策など)
 
   


《Aグループ》 ①安全管理への姿勢を見せる②全国レベルでの情報交換を
西日本総合展示場/(財)西日本産業貿易コンベンション協会 主任 中村 弥寿子氏

先程の基調講演にあったように、どの施設もアルコール消毒液の設置や手洗い・うがいの励行ポスター掲示などを実施されており、施設としての安全管理への取り組み姿勢をみせるという意味合いでも対応がなされていました。
そのような中で、マスクを着用して受付対応をした際に、利用者からクレームの内容のメールを頂戴したというお話もありました。お客様との対応にマスクを着用するかしないか。どちらがよいのかの結論は出ませんでしたが、引き続き情報交換をしていこうということになりました。
またインフルエンザ対応とは別に、危機管理体制という側面では、公共施設であることから、施設として用意されている防犯グッズについて尋ねしたところ、職員の多い施設ではPHSを携帯させ常に連絡が取れる体制を整えていらっしゃるということでした。また銀行等のように、机や受け付けカウンターに防犯ブザーを設置し、警備室につなげる、あるいは周知のためのパトランプにつながるなど、有事を知らせ、すぐに駆けつけられる体制を整えていらっしゃる施設もありました。
このほか、自前でパトロールカーをお持ちになっている施設もありました。それはパトカーのような赤いランプではなく青いランプだそうですが、それを駐車場に置くことで抑止につなげていらっしゃるとのことでした。
危機管理に関しては、どの施設もマニュアル等を整備されていると思います。今後とも全国レベルでの情報交換を行い。安全レベルを高めていきたいと思います。

《Bグループ》 ①情報伝達手段の複数化②万全な体制・姿勢を見せる
ツインメッセ静岡/(財)静岡産業振興協会 管理課主事 美濃部 章氏

静岡では今夏(2009年)、震度6弱の地震が起きました。早朝であったことから、人的被害がなかったことが幸いでした。しかしこうした場合、職員は速やかに参集しなければならないのですが、職員による温度差を感じる場面もありました。
いざ地震が起きてみると、緊急連絡網等をつくってありましたが、まったく電話連絡が通じないところもありました。そこで今回の地震を契機に連絡網を再整備し、同時に固定電話だけでなく個人が所有する携帯電話のメールや、NTTの災害伝言ダイヤルを活用するなど、連絡手段を複数化するなどの対策を講じました。
次に翌日に予定されていた催事を開催するのか、中止とするのか。主催者に連絡が、取れないという事態もありました。こうした教訓を通じ、伝達等の手段は複数化することの大切さをお話しさせていただきました。
公的施設としては必要な備品の整備はもちろんですが、訓練は1度実施して成功したからと安心することなく定期的に繰り返すことで、実際の有事に平静にモレのない対応ができるようになると思います。
新型インフルエンザへの対応も地震や災害と同様で、必要な備品を備え、訓練を行うことが肝要だと考えます。患者の安全が第一ですので、まずは安静にいただくこと。さらにインフルエンザが館内で発生したことが内外に知れると、パニックにつながる恐れもあります。ですから職員は、務めて平成に平常心で対応することが大切です。
ツインメッセ静岡は自己物件で建物も所有していますので、災害等で催事が開催できなくなったときの使用料等の返金の問題もあります。7施設とお話をさせていただいた結果、今回はいずれの施設も返金されないとのことでした。ただ、県や市などと協議をしなければ返事が出せず、主催者への迅速な対応ができないというジレンマもあるようでした。
何より大切なのは、新型インフルエンザにしろ、災害にしろ、私たちは万全の体制を整えているという姿勢をお見せすることだと思います。

《Cグループ》 ①1万枚のマスクを備蓄②予防接種の全額補助
東京ビッグサイト/㈱東京ビッグサイト 係長 酒井 正宏氏

新型インフルエンザ対策について、語れば語るほど語りつくせず時間が押してしまいました。ここでは各施設の個別の情報ではなく、大概的なお話をさせていただきます。
まずマスクの着用や消毒液の設置は、各施設共通で行われておりました。もちろんそれぞれ備蓄量には差がありましたが、国立京都国際会館は1万枚のマスクをご用意されているとのことで大変驚かされました。
対応マニュアルに関しては、現段階では対応にばらつきがあり、整備に関しては今後の検討課題となりました。また救護室の確保については、各施設用意しているものの、皆さんスペースに余裕があるわけではなく、社内的にも売れるスペースを救護室として確保することの悩ましさがうかがえました。
さらに私ども東京ビッグサイトではサーモグラフィーご用意させていただいておりますが、高額でもあることから、他の施設の皆さんは検討課題として挙げられておりました。主催者もレンタル対応などでサーモグラフィーを使用されることもあったようですが、今ではほとんど使用されていないとのことでした。
お客様への対応にあたっては、職員のマスク着用を行いたいところですが、お客様に対してマスク着用は失礼だということもあり、マスクなしでの対応が行われているようです。
キャンセルが出た場合のキャンセル料については、市から強制的にキャンセルとなった案件をお持ちの施設が払い戻しをせず、会期の変更を頂いて対応をされたというような事例もお聞かせいただきました。
職員対応については、パシフィコ横浜では予防接種の全額補助が行われているとのことで、私たちも持ち帰り検討をしてゆきたいと思います。いずれにせよお客様の安心・安全にいかに貢献してゆくのか、これが施設の責務であり、今後も努力を重ねてゆきたいと思います。



 
  第3分科会 施設管理における経費節減と省エネ・環境対策
        (日常的な経費節減と省エネ・環境対策への取引内容)
 
   


《Aグループ》 早朝の外気を取り入れ 冷房経費の節減を実現
アピオ/岩手県ビル管理事業協同組合・㈱JTB東北 共同事業体 管理部長 本舘 幸一氏

Aグループでは岩手、東京、名古屋、和歌山、愛媛の5施設で話し合いましたが、全国各地、自然環境も違い、館の歴史も違うことから、それぞれが取り組まれている省エネ活動、アイディアなどをお聞かせいただきました。その中から、新たな課題なども見えてきましたので、ご報告させていただきます。
まず、岩手県にある私どもの施設は、夏場であっても朝晩はかなり涼しいのです。そこで夏場の冷房費の削減に着目し、朝の外気の取り入れを行いました。これまでは利用者がお見えになった時点で鍵を開けていましたが、常駐の警備員に朝5時の巡回時に館の窓を開けていただき外気を取り込むことにしました。防犯の観点から2階の窓を中心とした取り組みでしたが、冷気が館内にどっと入りました。スタッフは、夏場だけ朝7時の出勤シフトを組み、早朝出勤をしたスタッフがその日使用される部屋の窓を開けました。その結果、冷房の容積が大きなロビーも、午前中はほとんど冷房なしで対応ができ、冷房用の重油の消費がずいぶんカットでき環境対策にも、経費節減にも役立ちました。
このほかにも各施設でさまざまな取組がなされており、そのひとつが室内温度の設定で、28度設定をお客様にも周知いただきながら取り組んでおられました。ほかにもコピートナーの濃度調整ソフトがあるそうで、内部資料については濃度を薄くするなどの調整をこまめに行っておられる施設もありました。電気の使用についてはデマンド管理の強化のほか、自家発電を利用している施設もあるようです。またひざしを防ぐための遮熱フィルムの導入を検討している施設がある一方、すでに導入されている施設ではあまり効果がないというような話もありました。屋上の緑化対策を検討されている施設も複数ありましたが、経費が課題でもあるようでした。
LEDの採用には皆さん積極的で、複数の施設で検討が進んでいる施設もありました。しかし指定管理者制度のもとでの設備の改善は、県や市の予算がつけばよいのですが、利用料金の中で取り組まなければならない施設もあり、指定された管理期間と投資の問題も指摘されました。

《Bグループ》 指定管理者制度下での設備への投資とその回収
グランキューブ大阪/㈱大阪国際会議場 主任 高塚 昌樹氏

省エネの観点から最も検討されている、あるいは実施されている取り組みが、窓ガラス等における遮光・遮熱フィルムや壁における高反射率をもつ塗料等の採用でした。これらの採用にかかる費用、具体的な効果等が議論の対象となりました。そのなかで南向き、西日が当たる窓というように、窓の向きでも効果がずいぶん違うとのお話があり、大変参考になりました。
また当館では、電気と自家発電のガスコージェネレーションシステムの併用により、最低の供給量を確保しながら電気代を抑え、二酸化炭素の排出削減に取り組んでいます。しかし指定管理契約の期間中に、どこまでの投資が可能なのか?あるいは投資を回収できるのかが課題で、先程、Aグループの発表にもありましたが、どの施設にとっても指定管理者制度が大きな課題となっていました。

《Cグループ》 中水の利用、照明器具の交換 太陽光発電、グリーン調達など
ビッグパレットふくしま/(財)福島県産業振興センター 業務グループ課長 宮崎 浩一氏

環境への対応は経費削減と相反することが多く、これらを両立させることは厳しいのが現実です。しかもエコ活動には初期投資も必要で、回収期間が長いために、指定管理者制度で施設管理に取り組む施設にとっては、限られた契約期間内に投資を回収することは極めて難しいと思われます。さらにお客さまからの要望も厳しく、なかなかエコ活動に結び付かないというような面もあります。
とはいっても、何もしないわけではなく、皆さん、まずはできるところから取り組んでいらっしゃいました。例えば中水の利用、照明器具の交換、太陽光発電、窓ガラスの省エネフィルム、グリーン調達など、さまざまなキーワードが出てきました。さまざまな制約条件はありますが、やってみようという姿勢を大切にしてゆきたいと思います。



 
  第4分科会 全展協における情報交換の方法について
        (実効性のある情報交換の手法とその活用について)
 
   


《Aグループ》 全展協の発展・活性化と専属の事務局の必要性
夢メッセみやぎ/(財)みやぎ産業交流センター 事業課主任 佐々木 祥氏

分科会のテーマとしては、「情報交換の方法」でしたが、Aグループでは情報交換の場として「全国展示場連絡協議会(以下:全展協)」の存在について、全展協のあり方について話し合いました。
情報交換の場としての全展協の存在は貴重で、その部分については共通の認識として共有ができました。
全展協のあり方については、日本展示会協会が法人化をめざしていらっしゃるようですが、全展協も業界団体として発展・成長していくために、会長の輪番制に伴う事務局の輪番には限界があり、専属の事務局の必要性について話が進みました。
そのためには予算の確保が必至ですが、経費節減を強いられている中で、会費の値上げは厳しいのではないかという意見も出ました。
結果として、全展協の存続にはこれまで同様、MICEジャパンの尽力に負う部分が大きいということに至りました。
(私ども㈱MICEジャパンは、これからも全国展示場連絡協議会の皆さまとともに、わが国の展示会産業、ひいてはMICE産業の発展、また地域産業・経済の振興・活性化に尽力し、全展協のネットワーク、活動強化に取り組んでまいります。)

《Bグループ》 全展協をどう活用するのか 会員施設も戦略を持って!
新潟市産業振興センター/新潟地域産業振興センター・新潟市開発公社・愛宕共同事業体 業務課長代理 立川 正樹氏

全国展示場連絡協議会(以下:全展協)に加盟した最大の理由は、情報収集ではないでしょうか。ブロック内では、それぞれ実務担当者会議を開催するなど、独自の情報交換を行っているようですが、全国的にはつながっているようで、つながっていない部分もあるように思います。
それをどのようにすれば改善できるのか?当然、人と人とのつながりが重要になってくるでしょう。しかし一度名刺交換をしたくらいで、詳しい情報を提供してくれるはずもありません。そこで、全展協のあり方も協議する必要があるでしょうが、会員である施設側が全展協をどのように活用するか、戦略的に全展協の活用に取り組むことが重要です。
例えば本日の全国から実務担当者が詰まる会合に、毎回、参加者が変わっていてはもったいないと思います。3年~4年と、ある程度、参加者を固定する工夫も必要ではないでしょうか。
また会議では、今後は施設規模や概要に応じたメンバー構成による分科会なども効果的かもしれません。



 
  第5分科会 公益法人改革への対応について
        (認定/許可の選択、認定基準とその用について)
 
   


《Aグループ》 情報を収集・共有する全展協の仕組みづくり
インテックス大阪/(財)大阪国際経済振興センター 総務課長代理 大石 雅春氏

公益法人改革への対応に関して各施設に共通する点は、展示場施設を運営する公益法人であるということ、事業内容は制度改革で言う貸館事業であるという2点です。
しかしその土台となる運営形態は、行政の普通財産を管理委託を受けて運営する団体、匿名随意契約で行政から指定管理者として指定を受けて運営する団体、また建物は自前で、土地を行政から無償で貸借している団体など、各施設まちまちでした。
各施設での検討状況は、当然、設立時に一定の公益性を認められた団体であることから、公益法人をめざしたいところですが、ガイドラインで示されている事項を検討するとハードルが高いというのが、インテックス大阪を除く各施設の共通認識でした。貸館事業と言っても、収益事業を行っていない団体は、行政の貸館業務の代行が主な事業であり、対応に苦慮されているという意見もありました。
正直、この問題に関しては、先行事例や情報が不足しており、役員の理解度も決して十分とは言えないなかで、「全国展示場連絡協議会内で情報交換を行う仕組みづくりを求める」という提案を取りまとめとしたいと思います。

《Bグループ》 産業・地域振興に寄与する展示場施設の公益性認知へ
グランシップ/(財)静岡県文化財団 利用サービス課長 竹田 雅昭氏

すべての参加者が公益法人をめざして検討しているなかで、皮肉なことに指定管理の実務面でのメリットを、実はそんなに感じていないという本音も見えてきました。
周知の通り指定管理と公益法人は密接な関係にあり、指定管理を続ける中での信用性、管理する行政等との関連の中で公益法人化を考えざるを得ないのが現状です。
ただAグループの話にもありましたように、それを実際にどのようなかたちで実現できるのかを考えた時、催事内容が営利か非営利か?不特定多数の方に広く利用していただき、不特定多数の利益増進の実現という観点では、展示場はある程度参加者が限られたクローズドの催事も多く、ガイドラインの考え方にある「50%以上の公益的な催事」にご利用いただくことは「無理」というのが、皆さんの考え方でした。
そのなかで公的な施設の運営そのもの自体を公益的なもの、地域振興の視点で公益性が位置づけられないかと検討されている施設がありました。しかしこれが認められるには現実的にはたいへん難しいことが察せられます。しかしこれが実現しなければ事務的な作業負担だけでも相当量であることも事実です。全体のフレームとして産業振興、地域振興に寄与するものとして公益性を認めていただけるようにしていく運動を、全国展示場連絡協議会などの組織を通じて盛り上げて行ければと考えます。